世界を視野に、音楽作品のリリースからプロモーションサポートまで

ジェフ・デンソンーロメイン・ピロンーブライアン・ブレイド/ファインディング・ライト

2022年、コロナ禍を経て、創造的な化学反応を演奏に結実させたギター・トリオ編成の名/快演!
師匠リー・コニッツとの共演作でも注目を集めたデンソン、フランス出身、カートの流れを汲む才人ロメイン、当代筆頭のドラマー、ブライアン!
2019年『Between Two Worlds』をリリースして以来、進化を遂げてきた3人が、時代と対峙し、共に演奏できる喜びを炸裂させた演奏!!

ジェフ・デンソン、ロメイン・ピロン、ブライアン・ブレイド、2019年に『Between Two Worlds』をリリースした3人が、3年の時を経て放つ鉄壁のギター・トリオ編成での名/快演奏!!
もともとバークリーの仲間であったことを原点に、2017年Joel HarrisonのSpirits House Quintet のツアーにデンソンが加わることでブライアンと共演し、2 人の間で創造的な火花がついたのち、ロメインを加えて結成されたこのトリオは、その『Between Two Worlds』を機に数々の演奏と旅も重ねてきたパーマネントな性格を持ったグループ。演奏をする度にバンドは、サウンドも進化させ、2020年2月のツアーで一つの最高点に到達!一方、そこで急転直下のコロナの悪夢に突入します。
しかし、その創造の力は、決して衰えず、孤立と不安を強いられた時を超えたことをバネにして、3 人はケミストリーを起こし、素晴らしい演奏を結実させました。そこには、再び演奏を共にできるという喜びが弾け飛び、あふれかえるほど。変拍子にあって、ブライアンの叩き出すタイトなグルーヴに乗って3人の演奏が絡むオープニングのナンバー、そして、ロメインのハーモニー・センスとメロディが美しく交錯するデンソン作曲のタイトル・トラックへの流れを聴けば、この作品がいかに創造的なエネルギーで満ちているかがわずか数曲にして明らかになります。しかも、作品は陰陽のコントラストも持って、深みが増しています。
この作品のために最初に作曲されたといい、作品のセンター部に登場する4は生々しいほどにシュールな状況が描き出された演奏。「コロナによって自宅待機が始まった3週間はホーム・スタジオで座っているとロメインとブライアンのヴォイスが聞こえ続け、2人の音が世界の静寂と混じりあって戸惑った」とデンソンが語るこの曲は、フリー・インプロに、先行きを案じる混沌とした当時のムードが表現された一曲として鮮烈。また“地球”を意味するにはロメイン自身が現在住むブルターニュの風景に触発された美しさ、ノスタルジックなムードと共に未来への危機感も滲むナンバー。
この作品は、コロナという現実を超えた音楽家たちが見つめた時代性も映し出しています。


ジェフとロメインは《3人でリアルに演奏する》ことを思い描き、光を求めて(“Finding Light”)楽曲を作曲。それだけに、スイングから、変拍子のグルーヴ、同時代ジャズ・ミュージシャンが演奏するファンク・サウンドに導かれた演奏、インプロなど、どの曲もこの3人であることの必然性100%のもの。
録音は3度のリスケジュールを強いられながら、2022年1月、遂に実現。コンテンポラリーなフィールを持った3人が自在に描く、演奏することへのオーガニックな喜びと、今を生きるドラマが交錯する演奏の数々。
時代が産んだ確かな感覚を感じる一作です。

Members

Jeff Denson(b)
Romain Pilon(g)
Brian Blade(ds)

Credits

2022年1月17日, 18日録音

Tracks

01 Daily Jubilee of Dancing Herbie D. 5:34
02 Finding Light 4:22
03 This Way Cooky 5:51
04 A Moment in Time 7:44
05 Wishing Well 4:37
06 The Tipster 4:40
07 Terre Intro 2:04
08 Terre 5:01
09 Espoir 7:06
10 Sixto 7:38

total time 54:39


発売日
2022年10月 日本流通開始
フォーマット
CD
レーベル
Ridgeway Records
品番
RRCD 018
販売価格
輸入盤オープンプライス

Promotion Movie

Artist Profile

Jeff Denson
1976年 バージニア州アーリントン生まれ、ベーシストおよびボーカリスト。ワシントンDC地域で育ち、高校時代にサックスからベース、ボーカルに転向し、バージニアのコモンウェルス大学とノーザン・バージニア・コミュニティ・カレッジで音楽を学びながら、ワシントンDC のジャズ・シーンでフリーランスの活動を始めた。その後学位を取得するためにバークリー音楽大学に転校し、フローリアン・ウェーバー、ジヴ・ラヴィッツとともにTrio Minsarah を結成。15年にわたる活動の中、レジェンドであるリー・コニッツとも12年にわたって共演の機会を持ち、作品も4作残している。
2011年にサンフランシスコ、ベイエリアに移住し、カリフォルニア音楽院の教授になり、現在は同音楽院の教育学部長も務めている。
ダウンビート・マガジンではRising Star部門で、2021年にエレクトリック・ベース部門でウィナーになるほか、ベーシスト、男性ボーカリストとしてもランクイン。現在まで発表したアルバムは16枚に登っている。
共演アーティストも多岐に渡り、上記のリー・コニッツを筆頭にジョー・ロヴァーノ、クリス・ポッター、エドワード・サイモン、マイク・クラーク、オマー・ハキム、レイチェルZ、ウォルター・スミス三世、ウォーレン・ウルフ、ジェーン・アイラ・ブルーム、クン・ヴー、ラルフ・アレッシ、デイナ・スティーヴンスなど、幅広い個性を持ったアーティストとの演奏歴を持つ。
表現、教育、発表、記録という4 つのプランを通して、ジャズと芸術全般を橋渡しし、貢献する非営利団体Ridgeway Artsの元、レーベルRidgeway Recordsも運営している。
Romain Pilon
ギタリスト、コンポーザー。フランス生まれで、母国の音楽院に学んだのち、バークリー音楽院に留学。1000人の学生ギタリストの中から、パット・メセニーの前座を努めるというグループの一員にも見事抜擢されるなどして話題を集めた。その後、NYとパリを行き来。USのシーンで3つの賞を受賞し、現在まで5枚のリーダー作、3枚の共同リーダー作をリリースし、シェイマス・ブレイク、ベン・ウェンデル、ウォルタースミス三世といった現代のNYシーンで新しい表現を切り拓く才能あふれるアーティストと共演している。最新作は『Falling Glace』で、Yoni Zelnik(b), Jeff Ballard(ds)がリズム・セクションを務め、話題になっている。
ヨーロッパ出身のアーティストの中で、今最も注目を集める存在となっているギタリストとも言われ、教育者としても活躍。欧米各国、また日本も含め何百人もの生徒にプライベートでレッスンをするなどの経験も持っている。
Brian Blade
ルイジアナ州シュリーブポート生まれ、現代の音楽シーンを代表する揺るぎないドラマー。20年あまりにわたるウェイン・ショーターの現在の不動のバンドのドラマーである他、ケニー・ギャレット、ジョシュア・レッドマンの重要作品の一角を担うのはもちろん、ダニエル・ラノワ、ジョニ・ミッチェル、ボブ・ディランといったポップス/ロックのレジェンドと共演、録音をし、その活躍は現代屈指である。原点は父親が牧師を務めていた教会の音楽、賛美歌にあり、9歳でヴァイオリンを始めたのち、ドラマーであった兄の影響でドラムに専念するようになった。その後ジョン・コルトレーン、マイルス・デイビス、チャーリー・パーカーら、数々のジャズ・レジェンドのアルバムも聴き、ジャズに傾倒。88年18歳の時にニューオリンズに移り、ロヨラ大学に通うのち、その後5年、ニューオリンズの数多くのレジェンドとも共演している。
そして、97年、ピアニストのジョン・カウハードとともにフェローシップを結成。98年セルフタイトルのデビューアルバムをブルーノートでリリース以来、2000年に『パーセプチュアル』2008年に『シーズン・オブ・チェンジズ』をリリースしている。一方2009年に、祖母と家族に捧げた曲をフィーチャーしたシンガー・ソング・ライターとして初のアルバム『ママ・ローサ』を発表。2015 年にウェイン・ショーターのバックを務める3人でのトリオでの作品『チルドレン・オブ・ザ・ライト』をリリースした他、2017年にブルーノートでの久しぶりのリリース『ボディ・アンド・シャドウ』をリリースした。
ルーツとしての音楽とロック、ポップス、ジャズ、それぞれの音楽をシームレスに行き来する活動は、今、現代を代表する音楽家といっても過言ではない。